篠山観測史上 最大の寒波はいつ? 三八(サンパチ)豪雪それとも? 今年の寒さはどれくらい?観測ランキングから見る おもしろ気象ランキングは14年間の気象観測オープンデータを使って、篠山の気候と風土を分析します。
連日寒い日が続き、篠山城跡の濠もうっすらと凍っているところもあります。最近は地球温暖化の表れともいえる暖冬が一般的になっていますので今年のような寒さはこれまでの記録の中でどんな程度なのか気になるところです。 ドローンで撮影した篠山城跡上空から見た篠山の市街地と多紀連山へとひろがる盆地北側
今年の寒波は数年来のものだそうです。最近は暖冬とされる年がほとんどで、天気予報の番組を見ていても「気温が平年か平年以上」と表示される日が多かったことからすると久しぶりの強い寒さを実感せずにはおれません。
一覧それでは記録としてみたときどれくらいの寒さなのかを検証してみましょう。 最低気温ランキングで2004年3月から2018年1月の観測データによれば 最低気温ランキング トップ10
最近14年間で一番寒かったのは 2012年2月3日が零下10.8度が最低で2005年12月23日には同10.7度があります。2012年はベストテンの内1,6,8位、2005-06年冬は2,3,7,10位とランクインしています。本年(2018年)は、1月だけでも1月13日同7度(12位)、1月25日同6.6度(20位)、1月26日同6.7度(19位)、1月28日同7.4度(9位)を記録し、厳しい冬になったことを表しています。 篠山の観測史からは 篠山市で零下10度を下回ったのは14年間でもわずかに二度しかありません。実は観測史上でもそうそうあるものではありません。 篠山町百年史(1983年刊)によれば神戸海洋気象台篠山観測所(1978年まで設置)の記録で1915年(大正4年)から1978年(昭和53年)の64年間で43回あります。そして特定の年に集中していることがわかります。 (篠山町百年史より) 余談ですが、明治26年(1893年)からあった神戸海洋気象台篠山観測所(当初の土木監督署設置を経て大正15年から篠山小学校に)が1978年12月末で廃止となっています。現在は篠山市後川に降水量の観測所がありますが、今日の気象観測の重要性を考えると現存しないのは残念でなりません。復活を心から望むものです。 記憶に残るサンパチ豪雪 百年史には「以上の記録でもよくわかるように、昭和34年1月と、昭和38年1月の大寒波襲来は特筆すべきもので、前者は零下10度前後の日が21日間も続いた。また、後者も零下10度前後の日が9日間続くなど、人々を縮み上がらせると同時に、町内いたるところで水道管が破裂するやら大騒動であった」とあります。 1963年のいわゆる三八(サンパチ)豪雪では、当時幼稚園児で、3学期の始業式明けに腰までの雪の中をかきわけ集団下校した様が今も鮮やかに思い起こされます。 暖冬傾向の中での豪雪と寒波 先に見た2005-06年冬は気象庁によって「平成18年豪雪」と命名されました。〇六(ゼロロク)あるいは一八(イチハチ)とも呼ばれています。ちなみに気象庁によって豪雪に名称がつけられたのはこのふたつだけです。wikipedia(ウィキペディア)によると2005年12月には鹿児島市、高知市、広島市、名古屋市など広い範囲で記録的な大雪になったとあります。日本では1987年以降、特に1990年代はほとんど暖冬で2000年(平成12年)以降も東日本から西日本にかけて暖冬傾向で、気象庁も当初暖冬を見込んだのですが、結果的には記録的な豪雪と低温になってしまいました。原因については本年と同様に偏西風の大蛇行があったとのこと。暖冬が基調の昨今にあって時として豪雪、寒波に見舞われるのはこの偏西風の蛇行が原因になっているようです。
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